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リシケシでヨガを習う、こぼればなし

インド
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リシケシでヨガを習う、こぼればなし

滞在日:2013年4月- 5月

オーナー(グル)について

インド人は話し好きな人が多い。

オーナーもそうだった。

彼はユニークな経歴を持ちインドでは珍しく未婚だった。

近所の奥さんと不倫をしたり、自由な独身生活だった。

 

若いころ電気技師としてヨーロッパとドバイで働いていた経験を持つ。

以前は飲酒喫煙をしていて肉食で不健康な生活が原因で身体を壊して入院した。

時代の流れで電気技師の仕事も無くなったので、故郷であるリシケシに戻ってきた。

そこで出会ったのがヨガだった。

 

山の厳しい戒律のアシュラムで修業したという。

禁酒してベジタリアンになった。(喫煙者がすすめるときだけタバコ吸う)

 

小柄で見た目普通のおっちゃんが、イキナリ足を首にかけるポーズとか、手だけで体重を支えたりとかで驚いた。

初めて本格的なヨガポーズを見た。

ヨガを習う

リシケシ

せっかくリシケシに来たので、やはりヨガを体験してみたい。

健康になろうではないか!

客の日本人がいろんなヨガ教室に通っていたそうで、教えてくれた。

ヨガにはいろんな種類があることを初めて知った。

初心者はハタヨガがいい、体験してみて決めればよい、とのことだった。

 

夕食時、

ワシ「ヨガを習いたいんですよ」

オーナー「習うならマンツーマン指導がベストだよ。大きいアシュラムは生徒が多いから、指導が行き届かない。生徒が少ない教室がいいよ」

「何ヨガがいいんかな?初心者向けのハタヨガってやつ?」

「私はヨガ講師だよ」

「え?」

「このホテルでヨガ教室を開催しているんだよ、今は誰も生徒がいないけど」

そうとなればマンツーマンで習える、オーナーに教わることになった。

商店にヨガマットを買いに行った。

ヨガはテラスで朝と夕2回行われた。

最初身体が硬かった。

あぐらはできるがヨガの正座のような座り方ができなかった。

不思議なもので徐々に慣れてきてできるようになった。

 

「痛えー!痛え!NO Possible!」

「耐えろ!我慢しろ!Possible!」

よりによって初心者が習ってしまったのは、アイアンガーヨガという、ハードなヨガだった。

修行は厳しく、骨が折れるかと思ったこともあった。

 

一度、ひどく怒られた。

夕食後、ベランダで話をするのが日課になっていたが、お互いその日は食事後自分の部屋に行った。

次の日話し合って、それから本気で取り組めるようになった。

真剣に何かに取り組んだのは十数年ぶりだった。

 

いくつかのポーズをマスターし、手が届くようになるのは達成感があった。

ヨガは続けてないが、今でもトレーニング前のストレッチに取り入れている。

瞑想修行とは?

客の日本人が有名なアシュラムに瞑想修行したというので、何をしていたのか聞いた。

10日間のカリキュラムで、その間絶対に話してはいけない、声を発してはいけない修行だった。

フードのような布を被って人と顔を合わせないようにする人もいたとか。

本当に最後まで誰も喋らなかったという。

 

彼女は何を考えていたのか?

毎日料理のことを考えて作り方をノートに書いていたそうだ。

「無理無理!何も考えないなんて絶対無理!」

何も考えないことは不可能だと言った。

 

グルである宿のオーナーは毎朝1時間テラスで瞑想するそうだ。

例えば、木をイメージすると頭に木が浮かんでどうの、ずっと木が…とか、、、

瞑想については正直意味が良く分からなかった。

こぼればなし

サクセスストーリー

インド滞在中に『サクセスストーリー』を(聞いてねーけどw)聞かされる人は多いだろう。

現地人が外国人と結婚して移住する、または地元で(相手の資金で)外国人相手の商売をする。

リシケシは外国人が多く滞在することもあり、サクセスストーリーも多いようだ。

リシケシの街

「あの新しいカフェに行ったかい?」

エアコン完備の瀟洒な新築の住宅にはヨガスタジオ、人気カフェがある。

白い服を来たインド人ヨガ講師が出入りし、常に外国人で賑わっていた。

「彼はストリートの果物売りだったんだよ。日本人と結婚して新しい家を建てたんだよ」

「へえー、サクセスやなあ」

リシケシの日本食

人気の日本食を試したがあまり口に合わなかった

ベランダの向こうを指差す。

「あのロシア人女性はホテルのオーナーの彼女だ。最上階に滞在しているんだ、毎年来るんだよ」

また、新たなサクセスが始まるのだろうか…

マナー

リシケシ

ホテルやレストラン、アシュラムの看板

自分の部屋は1Fだった。

朝チャイを飲みに最上階のダイニングに行った。

シンクには使ったままのチャイを作る道具とカップがあった。

 

「彼らは一度も洗わないんだよ」

オーナーがベランダから出てきた。

最初に滞在していたドイツ人と知り合って転がり込んだアルゼンチン人のカップル。

ダイニングの道具や茶葉や調味料は自由に使用可能だ。

彼らは自分たちが使用したカップや道具を洗わないのだった。

いい歳をした中年である。

 

「注意すれば?」

「言っても分かってくれないんだよ」

「自分もカップを洗ってないんですが?」

「君はいいよ、私がチャイを作っているからね」

 

テラスには階段があり、最上階で彼らは夕方よくガンジャを吸っていた。

チャイを飲んでいると、彼らの部屋から聞いたことのない種類の大音量の音楽が聞こえてきた。

意味不明な、ただの騒音だった。

ドイツ人男性はTV局で働いているという。

リシケシを去る

リシケシ

ミュージックスクールからこの道を歩いて帰った

旅行代理店にハリドワールからデリー行きの切符を買いに行った。

その場でオンライン予約してくれる。

代金を言われた際に、「明細書を見せてください」と言った。

旅行会社の人は二人で何か言い合った。

何を言ったのかは、カンで分かった。

「疑っているわけではないんですよ。明細書を確認したいだけです」

二人はハッとこっちを見た。

このジャパニ、ヒンドゥー語分かるんかい?

インド人は思ったことがすぐ顔に出るので分かりやすいなあ。

そこがインド旅行の面白いところでもある。

 

ハリドワール行きのバスターミナルまで、オーナーが原チャで送ってくれた。

バスに乗り込むと車内に来て、握手をして別れた。

長期で滞在していたからか、リシケシの事はよく覚えている。

オーナー、ミュージックスクールの先生と奥さんの顔も。

 

早寝早起き、1日3食の健康的な生活だった。

朝ヨガを習い、朝食を食べ、チャイを飲み、ハーモニウムを習い、ガンジス川沿いをウォーキングして昼食。

夕方ヨガを行い、手作りの夕食を腹いっぱい。

食後はオーナーとタバコ吸いながらテラスでいろんな話をした。

ビールは週に2回2本だけやった。

当時はWi-Fiが発達していなかったので、時々ネットカフェに行った。

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